わが国美術界の異才、横尾忠則さんの珍しい図柄のリトグラフで、タイトルは「Artist in Forest」(森の中のアーチスト)。ミラノ滞在中の1984年に制作した作品です。作品番号は51/365とあります。Yokooのサインの脇に84と鉛筆で書かれています。横尾さんが描いた各種の作品は、奇抜と言うべきか、刺激的と言うべきか、観賞者に良い意味でのショックを与えますが、これは例外的に静かなシーンで、似たイメージの作品はなかなか見当たりません。かなり珍しいものと思われます。NOMURA Multiple Art Centerのリトグラフで、サイズは縦20㎝、横19㎝です。 見れば見るほど洒落た作品です。横尾忠則ファンでなくても、気に入るはずです。2023年9月から12月3日まで、東京上野の国立博物館で横尾流「寒山拾得102点」の展覧会を開いています。依然として制作意欲に燃える現代美術家の近作にも触れて欲しいものです。裏に貼ってある横尾さんの略歴などに汚れがあります。令和5年度の文化功労者に選ばれました。横尾さんの作品はますます貴重になりました。