Sondermodelle/Special Models: The 387 Houses of Peter Fritz, a Viennese Insurance Clerk英語版 | Oliver Croy、 Oliver Elser | 2001365ページペーター・フリッツ Peter FRITZ1916~92年。ウィーンの保険会社の社員で、仕事のかたわら、ひとり団地の一室で387点もの風変わりで色とりどりの建築模型を制作した。彼の死後、93年にオーストリアのウィーンを拠点とするアーティストのオリヴァ-・クロイ Oliver CROY がたまたま訪れた骨董品店で発見。クロイは、ゴミ同然の扱いを受けていたフリッツの模型すべてと、一緒になっていた3000枚のスライドを500ユーロで買い取り、模型の作者を探し始めた。スライドは1965~75年頃に撮影されたもので、その中にはかつてフリッツが所有していた別荘の写真があり、これが決め手となって模型の作者が判明した。フリッツの模型はクロイらの手で、ホームページや書籍のかたちをとって記録され、2000~02年には展覧会が行われてオーストリアやドイツの建築ギャラリーなどを巡回した。また、フリッツの模型そのままの住宅を建てるべく、クライアントを募集中である。《Peter Fritz》ウィーンの保険会社員フリッツは生前20年に渡り趣味で建築模型387点を制作。フリッツ死後、骨董屋でゴミ同然の扱いを受けていた模型を造形作家O・クロイが発見し日の目を浴びた。埋もれた芸術家はダーガーだけではないフリッツの作る模型は50・60年代の家から学校、教会、工場、映画館。煙草の箱から新聞・雑誌の切り抜き、壁紙まで拘るマテリアル、細部の配慮も怠らない。郷愁だけで括れない温もりある建築模型はあらゆる人の心を捉える